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「オフィシャル・ゾンビ」⑤

  オフィシャル・ゾンビ
  ーOfficial Zombieー

OpenSeaのNFTコレクションでも展開中!!

https://opensea.io/collection/officialzombie

 ※第一話はこちら↓↓

-さいしょのおはなしの、つづきの4-


 カポッ……!

 目の前にほらと示されたのは、例のあの金色の輪っかだ。

 これをそのままこのみずからのまあるい坊主頭にスポンとはめられた中堅どころのテレビタレントは、はじめぽかんとしたさまで目の前の何食わぬさまのバケモノ、その実は後輩のお笑い芸人である日下部(くさかべ)らしきを見上げる。

 すると見れば見るほどにいかつい異形のバケモノは、もはや当たり前みたいにその場にいてくれるのだが、内心でもやもやしたものが渦巻く鬼沢は困惑したさまでもようやく聞いた。

「は……なに、コレ?」

 サイズがぴたりで計ったみたいにジャストフィットする冷たい感触に、状況はそれと理解できるが、この意味がまったくもって理解ができないと目で訴えかける。

 相手のクマ(?)は知った風な顔してうなずいてくれた。

「はい。特典のX-NFT、説明するのは難しいので今は省きますけどの検出作業です。このおれの輪っか、通称「金魂環(キンコンカン)」はひとの、もといゾンビの隠された能力を現実に導き出すちからがあるんです。はは、便利ですよね? このおれ自身に限らず、こうして他人に対しても有効ってあたり……!」

「は? さっぱりわかんないんだけど?? おまえが言ってることちんぷんかんぷんで、こんなんじゃ俺どうにもできやしないよ。なあ、あと何より今のこの俺のありさまって、傍から見たらかなりお間抜けなんじゃないのか?」

 怪訝も怪訝の顔つきで見上げてくる鬼沢に、クマの日下部はちょっとだけ左右の肩をすくめてからそのくせ平然と受け答える。

「ああ、まあ、大丈夫ですよ。隠しカメラなんてどこにもありませんから。あとお間抜けな姿の鬼沢さんより、まずはこのおれに視線が釘付けになるんじゃないですか? だから制限かけてるわけでもあって、機密はちゃんと保持されてますから。いかに鬼沢さんがお間抜けなカッコしてても」

「どの口が言うんだよ? で、だからこれで何がどうなるんだ? そもそも特典特典て、俺、別にそんなの欲しくないんだけど」

 完全に覚めたまなざしで言うのに、こちらも覚めた目で見返すクマはマイペースなさまをいっかなに崩さない。

「欲しい欲しくないに限らずに、ゾンビたる者ひとつは持っていてしかるべきものですよ。特にオフィシャルに限っては、それが何よりの証明になるものですから? 個人個人でまるで違うものですから、どんなものかはそれこそが”ガチャ”でピンからキリまでさまざまなんですけど……ちょっとドキドキしますね!」

「全然。俺はまったくときめかない。まず意味がわらいないし、そのエックス、えー、なんちゃら、だったっけか?」

「んーと、あ、”魂魄霊子顕現化錬金合成物質”……だったかな? とにかく”X-NFT”とだけ覚えておいてくれれば問題ありません。そろそろかな? 頭のキンコンカン、輪っかが点滅してるでしょう。それってアイテムの錬金合成ができてるサインですよ。ちなみにぼくらの業界用語、いわゆる隠語ってヤツではこれを”神具羅”、カグラとも言うんですけど」

「おい、ほんとにさっぱりわからないぞ。でも確かに、俺の頭、ピカピカなってるのか? でもできてるって、どこにも何もないじゃないか? まさかどっかから宅配で送られてきたりするのか、それって??」

「無理です。たとえ武装したアマゾンやウーバーイーツでも入って来られないくらいに厳重な警戒態勢下ですから、ここって。それよりも身体のどこかしらに異変とか、感じないんですか、鬼沢さん? おれは感じてますけど、ほのかな気配、みたいな?」

「武装したアマゾンの配達員なんて見たことあるのか? 異変て、頭がピカピカなってる以外は何も変わらないだろう? うざいな! もう取ってもいいか、この頭の輪っか、ん……!」

 頭の上のコブでも見るように険しくした視線を上向けていた鬼沢は、そこから不意にこの足下へと目線を急降下させる。

 はたと小首を傾げながらに何かしらの変化らしきに気が付いたらしい。それだからこの足下から徐々に視線を上げていき、みずからの腰回りでぴたりと目線とこの身動きが止まる。

 怪訝なさまで、自身の地味な灰色のスラックスの尻の部分、おそらくは後ろポケットへとこの手を潜らせるのだ。

 ただ無言でそのさまを見守る日下部、クマのバケモノがちょっと緊張したさまでごくりと息を飲むのが伝わる。

 そんなに注目されてしまうとみずからの挙動もやや緊張してぎこちなくなる見た目よりメンタル繊細な坊主は、途中からやや困惑顔しておのれの利き手でつまみ出したものを目の前にかざす。

 直後、かすかな沈黙がその場を支配した。

「……あれ、これって……??」

 何の変哲もない白い無地のハンカチがそこにはあった。

 きれいにアイロンがかけられて折り畳まれたものがだ。

「それは……鬼沢さんの私物ですか?」

 全身モサモサとした剛毛の毛だらけのクマのバケモノが聞いてくるのに、さっぱりした丸坊主のこやじが答える。

「そうだよ。当たり前だろう、ひとの物のはずがないじゃん。て言うか、なんだよ、コレ! まさかこんなのが特典だなんて言いやしないよな?? あと頭のこの邪魔なの、いい加減さっさと取ってくれ!」

「ああ、まだそのままにしておいてください。その輪っかの反応からしたら、たぶんそれに間違いないですから。と言うことは鬼沢さんのそれって、おれみたいに疑似物体を現出させる具現化型なんかではなくて、もとからあるものを変質変化させる、変化型なんですかね? いいからもっとよく見てくださいよ、それってほんとにただのハンカチですか?」

 なにやらひとりでしきりと納得しているさまのクマに、まるで納得がいかないおじさん芸人は憮然としたさまだ。
 そんなものだから手元のハンカチをぞんざいに振り乱してくれる。良く見るも何もただのハンカチだろうと言いかけたその口が唖然と開かれたままになっていた。

「だからっ、見たまんまだろうっ……! え、あれ、あ??」

 サイズで言ったらたかが知れているはずのハンカチが、だがこれをいざ開いてみたら結構な大きさで、胸の高さから腰を超えて足下までも届くのにギョッと目を見開いてしまう。

 ハンカチと言うよりはいっそシーツに近いくらいの布面積だ。

「な、なんだコレ!? ハンカチだったよな? シーツになってる?? でもこんなの俺のうちにないぞ、あれ、まだ大きくなってる? なんだこれ??」

 ひどい困惑顔で見上げるのに、見下ろすクマはやはり何食わぬさまで思案顔だ。

「……はい。鬼沢さんの特典ですね。まぎれもなく。その効果や使い方は自分で研究、会得していってください。実戦的な能力だったらいいですね。特典はひとつとは限らないし、変わることもありますから。それにつき相談には乗りますが、あくまで自己責任です。あと必ずしも申請する義務はありません。ここらへん、適当なウソでもわかりませんからね?」

「え、いや、だって? なにがなんだか、ほんとにシーツになっちゃったじゃん! こんなのがズボンのポッケに入ってたのか? なんか気持ち悪いな!! いらないよこんなのっ……あれ?」

 気味悪がって手放した途端に畳の上でシュルシュルと元のサイズにもどるハンカチだ。
 目がひたすら点になるお笑い芸人に、同じく芸人にして今は正体不明のクマのバケモノが納得顔で言った。

「はい。やっぱり鬼沢さんの能力ですね。ハンカチ自体が特典なのではなくて、鬼沢さんが身につけたものが特典化、つまりはX-NFT化するってことです。まさしく変化型かと。もちろんなんでもってわけではなくて、この場合はうすっぺらい布状のものなんですかね、おそらくは? 手放すとただちに効果がなくなるあたりは、術者本人の唾液や血液を付けることでより効果を持続させることができるかも知れないです。このおれの推測では……」

「は? は?? は??? いや、悪いけどさっぱりわかんない……! 俺、一体全体、どうなっちゃったの??」

「心中お察ししますが、慣れてもらうしかないです。あと、これからが本番ですから、いよいよ本日のメインイベントですよ」

 真顔で言ってくれるクマに、内心の焦燥があらわな中堅タレントはこの表情が血の気の失せた紫から興奮した赤へと変わる。

「はっ、なにが? は、あれ、なんだ、なんだか身体が……あっつくなってきてる? 熱があるみたいな、頭だけじゃなくて、ほんとに身体全体がっ、なんだこれ? コワイコワイっ!!」

「落ち着いてください。あんまりパニクった状態でゾンビ化しちゃうとそのまま闇落ちしちゃうかも知れないので……! 熱いのはそれすなわち身体が変化しているためで、ごく自然な反応ですから。すぐに元に戻りますよ。その代わりに見た目がすっかり変わってしまうんですけど、それもまた自然の流れですから」

「あっ、頭が痛い! 取ってくれコレ!! みんなコイツのせいなんだろうっ、おおいっ、日下部!!」

「よくわかってらっしゃいますね? 隠されたゾンビのちからを導き出すってのは、姿そのものを顕現化させることでもあるんです。おれがアンバサダーの仲介役を任命されている一番の理由ですね! 変化したら自然と外れますよ。もう用がないですから」

「おお、おいっ、うお、あ、あああああっ、ああああああ!!」


 苦しげなうめきを上げて身もだえする鬼沢はついにはその場にがっくりと両膝を付いてしまう。

 がくんと畳に突っ伏すかたちで頭を垂れた頭頂部から金色の輪っかが抜け落ちるが、その瞬間にひときわに強い輝きを放って畳に落ちる前にそれ自体は空気へと溶けていくのだった。

 そのまばゆい輝きに働き盛りのおじさん芸人が包まれて、光りが消えた後に残されていのは、それはそれまでとは似ても似つかないまったく別の何者かだった。

 一言で言ってしまえば、もはや人間ではない。

 かくてここ一番の沈黙がその場を長らく支配するのだが、目をまん丸くしてまじまじと見つめるクマのバケモノに、おそるおそるにこの顔を上げる毛むくじゃらの何者かは、みずからの異変にしばし理解が追い付かなかったのだろう。

 まず人間のそれとは明らかに違ったみずからの両手の異様なありさまに絶句して、すぐ目の前で固唾を飲んで見守るクマと互いの目線を見合わせる。

 ぼんやりしたさまのクマは、言葉を失うその元先輩芸人の何者か、この場に出現したまた新たなるバケモノに当たり障りのない感じで言ってくれた。

「ようこそ、鬼沢さん。こちら側の世界に……!」

 これに全身を小刻みに震わせる鬼沢らしきは、ただちに全身の毛を逆立てて喉から干上がった悲鳴を発した。

「な、なっ、な、なな、なあんだこれぇええええええっっ!?」

 日常を粉みじんに吹き飛ばす混迷と混乱はその絶頂に達したのだった。


            次回に続く……!

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お笑い コント スピンオフ 寄せキャラ

「寄せキャラ」であそぼ♡ 漫才師「ダイ〇ン」がモデルのクマキャラ・ダッツ&ザニーでコント! お題「ゾンビ」「ブサイク」

いざデザインしたまではいいものの、まったく出番が回ってこないキャラクターに光を当てるべく、ノベルとはまったく関係のないインチキコントを作っていきます(^^)/

ちなみに、「寄せキャラ」は以下のものがイメージです♡

で、実際に今回登場する、漫才師のお笑いコンビ、「ダ〇アン」の寄せキャラが、こんなカンジ…!

↑「ダイ〇ン」のボケ担当?のひとをモデルにしています笑

↑「ダイ〇ン」のツッコミ担当?のひとをモデルにしています笑

では実際に、このインチキ・クマキャラのコンビでコントを作ってみよう(^^)/

はじめ 立ち位置、マイクを中心に、正面から見て、ザニーが左手、ダッツが右手

ダッツ「ども、ダッツで~す!」

ザニー「ザニーですぅ」

ダッツ「ふたりあわせて、「ダイ〇ン」で~す! まったく似てないで~す! あしからずぅ。てか、似てへんどころかまったくのベツモンやん! こんなんただのクマのバケモンやん!!」

ザニー「しゃあないやろ。そういうインチキノベルのキャラクターなんやから、わしら。あと作者が「似顔絵」描くのヘタクソやから、はなからどうにもならへん」

ダッツ「しょうもな! 少しは頑張れよ。前にアニメのキャラ演じたことあったけど、あれと比べてもワケわからへんやん! なんでこないなブッサイクなクマキャラにされなあかんねん!!」

ザニー「ええやろ。しょせんはインチキなんやから。他にもいろいろとおったけど、どれもみんな無茶苦茶やったからな? まず似てるヤツがひとりもおらへんかった」

ダッツ「そうやった! 誰がおったっけ? 名前はけっこう売れてるのに、まるで見た目が合致しないお笑いコンビのブサイクキャラ、えっと……」

ザニー「ピンもおったやろ? まずはラジオの有名パーソナリティがモデルのブサイクなでかいクマさんと、昔はコンビやったけど今はピンで活躍してる、ベテランのコメンテーターとか?」

ダッツ「あ、ここの頭で出てきた白いクマキャラのおじさんかいな! ビミョーやよな? あと若手もおったやろ。わしらみたいな中堅どころよりもフレッシュな、第七世代っちゅうやつら!」

ザニー「ああ、おったな? イヌキャラの「宮下〇薙」と、「見取〇図」とか? どっちも似てへんどころかまるきりベツモノのやつらが。あと「ハラ〇チ」とかも、ブッサイクなネコとゴリラにされておったような? あんなもん訴えられるやろ」

ダッツ「あれな! マジでシャレにならへんやん。なんであないにブッサイクにされてんねん。仮にもネコやろ? おまけに気色の悪いガンマンスタイルで、あんなんはじめて見たわ!!」

ザニー「ええやろ。ノベルではわしらとは絡まんみたいやし。ちなみにわしら、戦闘ロボのパイロットで、空中戦が得意なちゃきちゃきのベテランコンビらしいで?」

ダッツ「なんで? 「ダ〇アン」も「漫才師」もなんも関係あらへんやん! しょうもな!!」

ザニー「ああ、おまけにふたりともひどい船酔いしてもうて、はじめはまったく使い物にならへんらしい」

ダッツ「なんで!? うそやろっ、わしらのこと馬鹿にしすぎやて!! 東京やのうて関西のわしらを見て!!」

ザニー「ええやろ。しょせんはインチキなんやし。ここで言うてもしゃあない。ほな、ぼちぼちはじめようか」

ダッツ「やんの? わしらでコント?? できんのかいな??」

ザニー「やるしかあらへんやろ。そういう記事になってもうてるんやから。確かお題は、「ゾンビ」と「ブサイク」やったよな」

ダッツ「おおいっ、こんなブッサイクなクマキャラにしといて、完全にイジッとるやん! ほんまにしょうもな!!」

 本文中のキャラクターに興味がありしまたら、上記のリンクからご覧になってください(^^)

コント 「ゾンビ」~ブサイクは世界を救う?~

ザニー「まずはやる前に立ち位置、そっちと変わってええか?」

ダッツ「なんで? アホちゃう? このままでええやん。ネタ書いてるあほんだらのおやじ、マジでわしらのこと知らなさすぎ! 立ち位置まで変わってもうたら、ほんまに誰が何やっとるんだかわからへんようになってまうやん!!」

ザニー「はじめからわからへんやろ? こないなもん。そっちのほうが構図としてやりやすいし、わかりやすいっちゅうはなしやったんだが、まあええわ。ほな入るで、よろしゅう…!!」

 一拍あけて、マイクからザニーが少し後退、ダッツはそのままの立ち位置で、焦ったさまであたりを見回し始める。
 (コントに突入!)  マイクは回収?

ダッツ「はあっ、はあ! えらい世界になってもうた! どこもかしこもゾンビだらけやんっ、わし、こないな世界で生き残っていけるんかいな? しかもたったのひとりきりで!!」

 ひどく狼狽、焦ったさまであたりを見回すが、やがてこの左手、ザニーがいる方を見て異変を感知。ごくりと息を飲む…!

ダッツ「ああっ、誰かおる! まだここにも生き残りがおったんかいな! どないしよ、ああ、あかん! そこまでゾンビが来ておるやん!! あかんっ、囲まれてもうた!! あれじゃ逃げ切れへんで、ああっ、あ……!」

 ひどくくたびれたさまで中腰のザニーが、ギョッとしたさまで辺りを見回すと必死のさまであがきもがく。ガクガクと震えながらやがて絶叫!!

ザニー「うあああああああっっっ!!!」

ダッツ「あかん! 襲われてもうた!! すまんっ、救われへんかたった! わしが非力やさかい、またひとり犠牲になってもうた、この街もうゾンビだらけや!! すんまへんっ……あれ?」

 地面に倒れ伏すザニーを見ながら、微妙な違和感に気付く。
 すると倒れた状態からいきなりすっくと立ち上がるザニーに、ビクっとひるむ、ダッツ。

ザニー「なんやっ、くそおっ!! またおんなじかいなっ、どいつもこいつも無駄に群がりおって、まるで意味あらへんやん!」

ダッツ「あぁれぇ、襲われてたんちゃうん? しっかり何カ所も噛まれておって、なのになんであないにピンピンしてはるの?? ふしぎ~!」

 ちょっとおっかなびっくりに近づく。するとその直後にザニーが放った一言にビックリ仰天!!

ザニー「噛まれただけ! ただ痛い思いをしただけ!! 腐った死体どもにもみくちゃにされて、散々にもてあそばれたのに、ぜんっぜんゾンビになられへんやん、このわし!! 最悪や!!!」

ダッツ「ええ~!! どういうこと!? 噛まれてもゾンビにならへんヤツなんておんの?? 体質?? ウィルス効かへんの?? いやいやっ、だったらすごいやん!!」

 ダッツのぶったまげたセリフに、そこで初めてその存在に気付いたらしいザニー。冷め切った表情でジロリと振り返ると、しごく冷め切った調子で返す。

ザニー「……は、何が凄いん? 噛まれてもゾンビになられへんのやぞ。地獄やろ! 周りはどこもかしこも何万と動く死体がおるっちゅうのに、こっちはただのひとりっきりで噛まれ放題や!! こないにむごい地獄がどこにある??」

ダッツ「うっ! でも、でもゾンビにならへんのやろ? すっごいやん!! ひょっとしたら世界を救うことができるかも知れへんやん、その、特殊な体質があれば。噛まれて感染しても、しっかりと抗体があるっちゅうことや! それさえあれば……」

ザニー「新種のウィルスかも知れへんやろ? 何にしても今さらや。こないになってもうた世界をひとりでどないできるっちゅうんや。噛まれても効かないだけで、攻撃はできへんのやさかい」

ダッツ「確かに、それはしんどいな! ん、でも、でもやで、ゾンビにならへん抗体、ワクチンっちゅうやつをおのれの身体からみんなに分けることができたら、わしら生き残り、人類が滅ぶっちゅうようなことは最悪防げるかも知れへんやん? 希望はある!」

ザニー「わからへんやろ? じゃあおんどれを噛んでみてためしたろか? それでじぶんがゾンビになられへんかったら、めでたくこっちの仲間入りや! 心強いわあ、やってることゾンビとなんら変わらへんけど」

ダッツ、「うっ、あえてこの身をさらして襲われならへんの? しんどいわぁ、あとその前におっさんに噛まれるのも気持ち悪いし。ゾンビにならへんでも噛まれ所が悪ければ失血死してまうこともありえるやん! めちゃめちゃ肉をえぐられて? 痛いどころですまへんやん」

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