#019
メインキャラ・メカニック
本編主人公のクマキャラのエースパイロット、ベアランドと仲間の小隊メンバー、ベテランのおじさんパイロットのザニーとダッツ、およびその搭乗機のイメージ!作者のオリジナルです(^^)






新規登場予定のキャラたち♡


Part1
これまでの話の流れ……
強敵であるライバルのキツネ族、キュウビ・カタナ少佐率いるキュウビ部隊を海上の空中戦で辛くも撃退、そのまま目指すアストリオン中央大陸に上陸したベアランド達、第一小隊の面々。
途中、小隊のチーフメカニックの青年クマ族、リドルの補給機から補給を受けて、いざひたすら目標となる「ポイントX」へと向けて、それぞれのアーマーを進めるのだった。
※アストリオン中央大陸・略図

※ポイントX・略図

始まりこそ強敵の敵アーマー部隊との激しい空中戦で幕を開けたが、いざそれが過ぎ去れば、あとはすんなりと目標となる地点、中央大陸の広大な砂漠地帯のおよそ真ん中にあるターゲットまで駒を進めることができたベアランドたちクマ族小隊だった。
アーマーのコクピットの中、上空からこの目標地点をモニター越しに見下ろしながら、ちょっと気の抜けた感じの言葉を漏らす部隊長だ。
「ふうん、いざたどり着いたのはいいものの、思っていたのとは大部この様相が違うな? 敵基地を空から強襲する作戦ってはずだったのに、まるで敵さんからの歓迎がないじゃないか……! おまけに見た感じ、なんだかひどくさびれた感じがするけど、実はもう無人だったりするのかな、あのベース??」
そんな疑問を口にしながら左右のスピーカーに耳を澄ますが、ちょっとの間を置いて聞こえたのは部下のおじさんクマ族たちのこれまた気の抜けたような返事だった。
モニターにはこの顔が映らないが、どちらも冴えない表情しているのがよくわかる。
「ほえ、なんやようわりませんが、敵さんのわんさかおる秘密のま軍事基地っちゅうよりは、ただの野ざらしの廃墟みたいにぼくには見えますさかいに。知らんけど? 実際、ひとっこひとりおらへんのちゃいます?」
「せやんな! ただのくたびれたあばら屋やで、あんなん! あないなボロッボロの建物、軍事拠点とは言われへんやんけ? マジでひとの気配あらへんし!!」
赤い機体に乗り込んだザニー中尉の言葉に続いて、青い機体のダッツも思ったまんまの感想を口にしてくれる。
これにひとしきり納得して頷く隊長のベアランドも、手元のコンソール周りを見回しながらなおのこと不可思議に考え込む。
「そうだね……! 各種センサー類はなんらの反応や異常も感知しないし、こうしてぼくらに上空を制圧されても無反応。あえておびき寄せているのにしても、ここまで偽装する必要はないし、リスクが高すぎるよ。もはや陸軍基地の体裁をなしてないものね!」
「ほんまにボッコボコにされてんのとちゃいます? 誰かはわからんけど、実際に戦闘の形跡もそこかしかに見られますやんけ! 誰や!?」
「知らんがな。せやけど手間が省けたのには違いないような? てっきりぼくらが空と基地の周りをまとめて制圧して、後からやって来るあの口やかましいオオカミの隊長さんとこの第二小隊が特攻かけると思ってたんやけど?」
「せやったんか??」
のんきなおじさんたちの好き勝手ないいようにまだ顔つきの険しい小隊長はやんわりとそれを否定する。
「いいや。シーサー達の機体はあくまで海上作戦仕様のそれだから、おいそれとこの陸上まではね? 海岸線からここまでどのくらい時間がかかるかわらないし、一旦は母艦に戻って、トライ・アゲインと一緒に来るはずだよ。今頃は元の地上戦仕様にリドルやイージュンたちがてんてこまいで換装し直しているんじゃないのかな?」
「そないですか。でも灰色オオカミさんの機体はいざ知らず、わんちゃんたちのビーグルⅥは元はぼくらとおんなじ機体の空中戦仕様やから、そっちに戻しはるんですか?」
「はあ、せやったら空中戦仕様にばっかりなってまうやんけ!」
どこまでものんきなおじさんたちの言いように、ちょっと困った感じの若手のクマ族はおざなりな返事を返してやる。
「さすがにそれはね? ちゃんと陸上作戦用のパーツがあるはずだし、中尉たちのとおんなじ同型機とは言っても、ぶっちゃけあの子たちのはあんまり空中戦には向かないみたいだから……! てか、全身フルカスタムのその機体は一発でこれがビーグルⅥだって見抜けるひと、いないんじゃないのかな?」
「ふふん、それもそうですな! 昔のちみっちゃいビーグルⅤとはちごうてぼくら専用に作られた機体やから。言わば新型のⅥの元祖みたいなもんで。めっさ気に入っておりますわ」
「そいつは良かった! 裏じゃ走る棺桶だなんて呼ばれてたⅤはそもそもこのぼくら大柄なクマ族が乗るにはおよそ適していないボディサイズだったからね? 今のリドルが乗ってる旧式のⅣとは、あきらかに犬族向けにサイズダウンしたみたいな……」
「せやせや! 軍の犬族のお偉いさんがなんやわしらクマ族をきろうてそうしたって、噂になってたやんけ! なんやめっちゃむかつく話やけど」
「知らんがな。今はどうでもいいこっちゃ。で、どないします、隊長??」
左のスピーカー、もはや緊張感のどこにもないザニー中尉の問いかけに、果たして困り顔でうなるベアランドだ。このまま後続の本隊が来るのを待つのも芸がないかと、仕方もなしに荒れ果てた見てくれの目標地点を機体の右手で指さして状況の確認をするように部下たちを促す。
「なんだかこれはこれで返って手間が増えた気がするけど、ぼくらで基地の状況を把握して母艦を誘導しよう。安全が確保されないままじゃ艦長も艦をおいそれと着艦させられないし、どうせその役を負うのははじめにたどり着いたこのぼくらなんだし?」
はいはいと冴えないおじさんたちの返事を左右から聞きながら、いざどこに着地したものかと正面のメインモニターを凝視する。すると普段からのんびりしたもの言いで性格がおっとりしているようで意外と目端の利くザニーが気をきかして言った。
「せやったらまずはじめにこのぼくらが降りますよって、隊長は後から降りてきてください。不意打ちなんてあらへんのやろうけど、みんなそろうて待ち伏せくろうたら面倒やさかいに」
「じゃ、お先に、隊長! わははっ」
「あ、そうか、了解! 確かに見れば見るほどにいかがわしい感じだけど、やっぱり投棄されているんだよ、あの基地って?」
「実際に中をのぞいたらわかるんちゃいます? じゃ、ぼくらが場所を確保したらそのいかついアーマーで降りてきてもろうて。それとも艦が来るまでそこで待ちはります?」
「いいよ。ぼくも興味があるから。せっかくだからみんなでお化け屋敷の散策としゃれこもう♡」
慣れた機動で深い渓谷の谷間に造られた軍事拠点に向けて降りていく二機のアーマーを見ながら、周囲を見回して冗談を言ってやる。すんなりと着地した二機のアーマーからOKの手振りとライトの明滅を見て取って、自らも大型の機体を谷間の底へと下ろしていく隊長のクマ族だった。
「アストリオン上陸作戦」プロット
アストリオン情勢
アストリオン・中央大陸(ルマニア・東大陸/アゼルタ・西大陸)
アストリオン・種族構成・ブタ族、イノシシ族、イノブタ族などがおよそ半数を占める。アストリオン自体は宗教色の強い、宗教国家でもある。元首・イン ラジオスタール アストリアス(家)
アストリオン・大陸構成
東側 アストリオン 60%
中央砂漠 空白地帯 25%
西側 ピゲル大公家 15%
西側は過去にあったルマニア(タキノンが領事だった?→後のタルマとの確執になる?)とアゼルタのゴタゴタで独立を宣言したピゲル公爵の独立領となり、後にアゼルタと同盟関係になる。
主人公、ベアランドたちが目指すのは、大陸の北岸地域から侵入して、大陸内陸部の中央砂漠にあるアーマー基地。今は西の大公家と結びついたアゼルタの支配下にあるのだが…?
実は無人化している?? レジスタンス(ベリラ、イッキャ?)の暗躍…!?